2016年04月14日

事業開始のめど立たずフィリピン渡航延期です(後半)

4月8日〜13日:
※ 前の記事の続きです。

 1年目、未就学視覚障害児探しをすれば、ある程度、一つの村から実はこんなに出てきますよっていうデータが出ると思うので、それを基に2年目から盲学校建設のための助成金を申請します。
2年目3年目は、私たちは未就学視覚障害児探しをつづける一方、盲学校建設ですね。地域としては、フィリピンでもっとも人口が多いマニラ首都圏と、そこから南のルソン島は、3年でモーラしたいです。日本で言えば関東地方から中部と近畿って感じです。

 そして4年目に、フィリピン大学附属盲学校(寮付き)がオープンする時、今まで探し出してきた未就学視覚障害児たちの一部(希望者)を呼び寄せます。
同時に、フィリピンではごく一部は、大学まで通って教員免許を持っている視覚障害者もいますが、とにかく就職先がない。だからこそ教育受けることに意味を見いだせないわけですが。そういう教員免許持ってる若手の中から、優秀な視覚障害者を数人、盲学校の教員として雇おうと思って。
これは視覚障害者の雇用の機会拡大に繋がるだけじゃなくて、未就学視覚障害児を持つ親たちも、自分の子どもも学校に行けば将来こういう風に働けるのかなって、将来像のイメージがしやすいと思うんです。ロールモデルは身近にいてもらうのが一番です。
さらにさらに!上述したように、盲学校はフィリピン大学のキャンパス内、教育学部のすぐ近くに建設されます。フィリピン大学で特別支援教育を専攻としている学生たちは、教育実習という形で、視覚障害教員のサポートに入ってもらおうと思って。もちろん実習はちゃんと単位になります。
フィリピン大学側にとっても、特別支援教育の実習先を確保できる、しかも障害当事者の下で学生たちが学べるのはチャンスですし、盲学校側にとっては、人件費0で健常者の教員サポーター確保ですからね!
そしてフィリピン大学はいわゆるトップ大学なので、ここの卒業生たちは将来、有名学校の幹部や教育委員会や教育省などに就職して全国にちらばってくれるんです。障害児教育の現場を見た人を着実に政府に送り込んでいく…、卒業生たちは将来、学校のカリキュラムや制度を作る方の立場になる、ここまで計算されてます(笑)
 ちなみにこの5年事業、未就学視覚障害児探しはFTCJのほうで助成金を申請して行いますが、盲学校建設や盲学校運営は、フィリピン大学教育学部のほうで助成金を申請します。
3年目に中間評価、5年目に最終評価を行い、ここで盲学校が意味のある施設だ、いい事業だと判定されたら、6年目からはフィリピン大学の施設の一つとして、運営費は大学予算の中に組み込まれます。国立大学だから将来安定ですよ。

 ね?ぱっと見完璧じゃないですか?私が去年からのリサーチやフィリピン人たちの意見、フィリピン大学との数多くのミーティングなどを重ねて、練り上げてきた事業ですよ。なんで助成金くれないの?
確かにね、見て分かるとおり、4年目に盲学校ができあがってしまえばかなり完璧に近い状況になっていくはずなんですけれど…、それまでの最初3年が安定しない。実際のところ、家庭訪問でどれだけの数の未就学視覚障害者が見つかるのかがまったく読めない…、ここが予測不可能過ぎて助成金もらいにくい理由です。
そして、5年事業の1年目から、資金不足で開始できないっていう、第1歩から躓いたこのパターン。

 未就学視覚障害児もそうなんですけれど…、とりあえず私の雇用も安定しないですし、いつフィリピンに渡航することになるか分からないからけっきょく日本でまた住むとこ探すはめになりそうですし。
でも今年も、何かしら助成金や寄付金もらえて、所持金が150万円くらいを超えた瞬間私はフィリピンに送られて事業開始なので、今からアパート借りても自分がいつまで日本に住むのか、その後どれくらいの割合で日本にいるのか誰にも分からないですし。
ああもう、安定した生活したいですよぉ!普通に安定した住まいがあって、普通に職場に通って、普通に土日があって、とりあえず日常生活を送れる安定した収入がある生活…、いつになったら私はそういう過ごし方できるのでしょ?
posted by Yukari at 02:34| Comment(2) | 日記

事業開始のめど立たずフィリピン渡航延期です(前半)

4月8日から13日:
 8日の金曜日に、朝団体の事務局ミーティングで総務担当者から行われた助成金の結果発表で、一瞬時が止まった私と代表者。私たちが、8割くらいもらえるつもり(?)で申請していた助成金が受からなかったんです。
 どんな事業を行うかとか、その事業に幾らのお金が必要で今幾ら集まっているかとかも、去年度までのところなら団体の内部情報として部外者に伝えないっていう考え方だったんですけれど、団体が変われば考え方も違うみたいで。
FTCJでは、むしろどんな事業をやりたいかや、その事業には幾ら必要で、今何に困っているかっていう話しも外の人達にありのままを伝えて相談して、色々アドバイスもらったり、知識や情報教えてもらってねっていう、みんなで作り上げて行こうっていうスタンスです。
私としては、このFTCJの考え方のほうが自分に合っているかも知れない…、だから金曜日以降、あちこち営業で回ったり、視覚障害者関連団体などを訪問する時には、事業について話すだけじゃなくて、助成金がだめだったこと、その結果お金が足りなくて事業が開始できるかどうかが危うくなってることまで話しています。
来週には、点字毎日さん(視覚障害者向けの新聞ですが普通文字でも発行されてます)に取材していただき、そこでも事業の話しと、助成金落ちて資金が足りないっていう話しもありのまま伝えるつもりです。本当は事業が5月から開始しますっていうことを点字毎日さんに採りあげていただくはずだったんですけどね。

 資金のことだけで言えば、フィリピンにおける未就学視覚障害児への教育促進事業を行うのに、今年度1年間で約300万円必要だったのです。そしてFTCJがこの事業のために現在持っている所持金が80万円だけなんです。
私たちが応募していた助成金に受かれば150万円くらい保障していただける予定でした。そうすれば300万円中残りは70万円くらいになるから、それくらいなら他の助成金や、企業を回って寄付のお願いをすれば何とか足りるはずっていう考えだったんです。
ところが現在、300万円必要な内の80万円しか持っていないわけですから、これではさすがに先行き不透明過ぎて私をフィリピンに送ることはできません。正直この事業を開始できるかどうかも不確定ですし。そして、80万円しかないっていうことは、半年くらいたったら私の人件費も宛がないですし、新しい事業開始できない、人件費ないってなると私の雇用がいつまで続くかも、まだ誰も口にしないですが危ういです。

 さてここで、フィリピンにおける未就学視覚障害児への教育促進事業はいったいどんなことをしようとしてるかをお話ししましょう。
 これは当初の計画では今年度5月から始まる5年計画の事業で、4年目にフィリピン大学附属盲学校が、フィリピン大学のキャンパス内に完成します。
 以前から何度か書いているように、まあ統計データは諸説ありますが、一般の子どもたちの内95%以上が小学校に通っているのに対して、視覚障害者とでは5パーセント未満しか小学校に通えていないと言われています(詳細や情報の出所は興味ある人には詳細をお話しします)。
さらに、WHOが途上国における障害者の割合は約15パーセントと発表しているのに対して、フィリピン国民統計局が発表している障害者の割合は1.5%で、単純に言えば障害者の内10分の1くらいしか把握されていないことになります。
 ここから想像できるのは、未就学障害者の多くが出生届けも出されていなくて、だから政府に把握されていないんじゃないかってことですね。

 というわけで、私たちの5年事業の最初3年間は、地道に存在を把握されていない未就学視覚障害者(6歳から30歳)を探し出してリストにします。さすがに外国人が1軒1軒回っても、相手にされないですし無理があるので、私自身が家庭訪問をするわけではないんですけれど。
私と、フィリピン人調査員とで、各村の村長さんを訪ねて行って、こういう事業をやりたいから、お宅の村にもし未就学の視覚障碍者がいたらぜひ知らせてほしい、協力してほしいみたいなことをお願いするんです。その時、多少私自身を見世物にして、教育受けたら障害者でもこうして働けるからってことを体を張って説得することになるんですけれど。
各村には、ヘルスワーカーと言って、地域に根付いた看護士さんみたいな人たちがいて、ヘルスワーカーたちは村のたいていの家にどんな人がいるかを知ってるので、村長さんやヘルスワーカーから情報をもらおうと思って。もちろん協力してくれない村もあるでしょうし、ヘルスワーカーにさえ存在を知られていない障害者もいるでしょうから、取り逃しはあると思います、でもやらないよりはましなはずです。
 そして、村で10人以上未就学視覚障害者が出てきたら、障害者理解のセミナーを住民向けにやろうと思って。もちろん最初から小難しいことはできないので、はっきり言って私の見物会みたいになるかも知れないですけれど。
でも、世の中に視覚障害者という人達がいる、これは病気とは違って…ということや、ちゃんとしゃべれてちゃんと歩けて…みたいな、私たちにとって当たり前ですがもうそれだけ知ってもらうだけでも大きな違いなんですフィリピンの地方では。フィリピンではあまり言われませんが、インドやアフリカの一部では障害者は悪魔の乗り移りだとか、先祖が悪いことしたなどの迷信が本気で信じられてますし。
何か私と住民の人とで一緒におやつ作って食べながら世間話…とかでもいいかなって思ってます。視覚障害者がちゃんと料理できますよって示す意味も込めて。
※ 次の記事へ続きます。
posted by Yukari at 02:32| Comment(0) | 日記