2015年09月04日

フィリピンのトップ視覚障害者たち

9月4日:

 金曜日ですね、皆さん今日もお仕事お疲れ様でした。自分への言葉でしょうか?
 さて、ちょっと前になりますが、8月31日の月曜日は、ナショナル・ヒーローズ・デイとかで祝日でした。たぶんですけれど、スペインからの独立を試みようとした、ホセ・リサールの何かを祝う日です。
お仕事もお休みだったので、そして修論も終わったことですし、私はようやく、フィリピンでの1番の親友ともいえる、アイリッシュと1年3カ月ぶりに再開したのです!アイリッシュは、私より3歳上の弱視女性です。
ダスキン愛の輪基金は日本の障害者を海外に送って研修する機会を与えてくれると同時に、アジア太平洋地域から毎年障害者を招いて、日本で約1年間障害者関連施設で研修する機会も提供してくれています。ちょうど私がフィリピンから日本へ帰国したその半年後から、日本へ1年間留学しにやってきたのがアイリッシュです。
フィリピンでは、私たちは両方首都圏には住んでいるのですが、互いの家は片道2時間近く離れているので、前回の留学中に直接会ったことはなくて、アイリッシュに初めて直接会ったのは日本でした。
日本での研修期間中、彼女が東京にいる時は8回くらい会ったでしょうか?寒くなってきたけれど冬服ってどこで何買ったらいいか分からないから連れて毛と呼ばれたり、クリスマスイブに他の研修生も含めてディナーしたり、ICUに案内したこともあります。
 現在は私がフィリピンに…、今度は私がお世話になる番です。互いの家が遠いので、修論を書いてる最中は直接会うことはできなかったのですが、それでも電話やテキストメッセージで色々相談したり、情報を調べてもらったりしたこともあります。

 今回私たちがいっしょにランチした場所は、フィリピン最大の、いいえアジア最大のショッピングモールだと言われている、モール・オブ・エイジアです。もう、日本人が思うショッピングモールの規模じゃないですよ、迷子になったら絶対見つかりません。
アイリッシュが、友達を紹介すると言って、パティーという30代だと思われる弱視女性と、アーマンという20代後半(?)の弱視男性もいっしょでした。おしゃれな、フレンチ・ベイカリーのカフェでランチ。まあ裕福な家庭の人じゃないとこんなところで食事はできません。あ、私は、アイリッシュがおごってくれました(主催者が招いた人の食事はおごるのがフィリピンの文化です)。

とりあえずですね、この人たち普通じゃないです。だいたい、視覚障害者の5パーセント以下しか小学校に行って無いこの国で、ここ3人全員大学まで出てますし、アイリッシュなんてトップレベルの大学院出て、現在他大学の教員として働いてますから!
さらに今日、公共交通手段を使ってここまで来たのは私だけで、他の3人は全員お母さんが運転する車です。つまり、自家用車を持ってて、しかも母親が専業主婦でもやってける家庭の人たちなんですよ。真面目な話し、たぶんこの4人の中で1番貯金額が少ないのは私だと思います。
英語も私なんかより流暢に話しますし、とにかく何かもう、頭の良さと知識が違います。さらに、視覚障害者が物理的に自立が難しいこの国において、けっきょく弱視とはいえ、視覚障害者4人でお店入って、店員さんにメニュー読んでもらって注文するっていう、日本みたいなことがなぜかこの国でできるんです。
庶民的なお店じゃなくて、こういう高級でおしゃれなカフェに入れば、この国においても障害者に適切な対応をしてくれるみたいですよ、彼女たちが幾らチップを渡したかは知りませんけれど。
 フィリピン人は、とにかく傲慢な態度を嫌います。上から目線の発言や態度だけじゃなくて、たとえばアメリカ人みたいなきれいな英語をしゃべるとか、高価そうな物を身に就けるとか、自分より下の階級の人の前であたりまえのようにタクシーに乗り込むとか…、そういう行動をよしとしません。
だから、お金持ちで学歴も高くて恵まれた地位にいればいるほど、彼らはとても謙虚で、腰の低い人たちです。外国人の私などは、相手が偉い立場であることが本気で分からない時があります。

 とにかく、ここに集まってるのは、フィリピンの視覚障害者の未来を担っていくであろう、トップ0.0何パーセントに入る、優秀な視覚障害者たちですよ。
何て言い表したらいいんでしょうか、私がただただ圧倒されて、移動する時もみんなの後を付いて行く、会話もみんなの後を付いて行く…、ただ何とか置いて枯れないように付いて行くことだけで精いっぱいでした。何だかもう、レベルが違うと感じました。
もちろん、外国にいる時、現地語があまり分からない、現地の状況に慣れてない、情報が少ないなどが理由で、人の立場やゾーンは弱くなります。でも、日本にいる時のアイリッシュと、日本という慣れた土地にいた私とで、ようやく同等に思えるくらいだったんです。
それが、フィリピンという慣れた土地に戻った彼女と、フィリピンという土地で日本ほどの力は出せない私とでは…、もはや他の3人に置いて行かれないようにするだけで必死です。でもエリートの彼女たちなので、そんな私をも寛大に仲間に入れてくれるわけですよ。
私が何も具体例を挙げられないので、皆さんにはフィリピンのトップ盲人たちの何がそんなにすごいのか、ぜんぜん伝わって無いかも知れません。でも何かもうとにかく、私がとっても小さく見えたとお知らせしておきます。
posted by Yukari at 23:48| Comment(0) | 日記

言われてみると不思議

9月4日:

 1週間くらい前の話しになりますが。
先週末というか日曜日、私の上司の上司に当たる人といっしょに夕食を食べに行って、二人で4時間くらいしゃべってました。日本事務局の人で、私や上司にとっては普段「もっとも怖い人」ですが…。
お仕事外だと優しい人なので。仕事の話しも気楽な感じでしていて、その人からの(注意ではない)指摘。
「私、すごい不思議なことがあるんやけど。由香理さんさぁ、志望動機とか本とか、ああいう自分の意思を伝える文章書くの上手やのに、なんで事実だけを羅列する報告書書けやんの?
それと同じで、由香理さん、本いっぱい読んでるし、英語の文献とか難しいものまで読みこなすのに、なんで外務省からの、あの短いハンドブック読んでへんの?」
…言われてみるとたしかに。何かあれですね、脳のどこかが欠損してますね。

 それこそ、この日も、とある人のダスキン事業応募のための志望動機の添削を午後からやってたんですけれど、その話しを、その上司の上司にしたら、私に報告書毎回直されてるくせにって笑われて終わりました!
あ、でも、確かに報告書はだめだけれど、志望動機みたいな意思を伝える文章は書けるからね…と、そこだけは認められてました、そこだけですけどね。そう、志望動機なら書けます、一応これまで、奨学金も就活も、書類審査で落とされたことが1度もありません!

問題は、彼女の指摘通り、なぜか英語の論文とかでも読めるのにマニュアル的なものが読めない、そして報告書は何か調子が出ないっていう。
読んでて面白いけど、事実と感情をごちゃまぜにして書く癖がある、それも主観が入ってるなら入ってるで、そう思われないように書けばいいのに、わざわざこれは主観ですよって分かるような書き方で混ぜ込むから指摘される…って言われました。
月次報告など、あくまで「何をやったか」の事実の羅列に向いてないって、…多少注意されること減ってきましたが、まだ言われます。
 外務省からのインターン向けのハンドブックを読んでない…、これは名誉のために言っておきますと、読んでないわけじゃないんですよ。少なくとも全てをこれまでに2度は通して読んだことがあります。ただ、こういうマニュアル的な文章が苦手で、読んでも見事に頭に入りません。
だいたい、マニュアル見ながら、パソコンや機械類を操作するのも、ほぼできない私ですからね。何をすべきかは言葉で教えてほしい、文字だと行動に繋がりません!
さらにこの外務省インターンのハンドブックは、いわゆる予算申請の仕方や、理由書の書き方、予算申請の際の外貨計算の仕方…などなど、とにかく書類の記入例と数字が並ぶ、私がもっとも苦手とする分野です!

 今回、ちょっとややこしいやりとりを3つくらい同時にやらなければならず、主に上司や日本事務局スタッフが対応してくれていたのですが、もはやメールの流れが分からな過ぎて、みんなに付いて行けな過ぎて開き直ってたら、直属の上司から、「由香理さん、放棄しないでください」とお叱りのメール届きました(当然)。
…だって、もう分からないんだもん…。
 その日、ちょっと緊急のスキャンを言われて、土曜日で休みだったのですがオフィスに行かなければならず、オフィス行ったら、まさかのタイミングで上司に会っちゃって…、気まずい気まずい、私朝受け取ったメールに返信してません。
と思いきや、「パン食べる?」と、今月路上の子どもたち中心に開店するカフェの、試供のパン、一部ちぎって分けてくれました。
もう一人、土曜日に一時出勤してた総務の女性スタッフと3人、3種類のパンをそれぞれ分けて食べるこののどかさ。
「Nさん、すみません、ハンドブック、ちゃんと読みます」
 甘やかしはしない、言いたくないことも他者が見逃すことも注意してくれる、そして後に引きずらない、こんな上司が好きなのです。

日本事務局からマニラに来て、私と上司を直接見たり話し聞いたりしてる「上司の上司」である彼女は。
「いいなぁ、私もそういう上司ほしい。上司を本気で大好きって言えるっていいね、Nさん、厳しいけど優しいもんね」とか、
「いいなぁ、私もそんな部下ほしい」とか言ってます!
 そして私は、まるで高校の数学で行き詰った時に、中1の教科書から読み直すように、改めて過去のみんなのやりとりメールや、ハンドブックなどを、今度こそ自分のものにしようと火曜日必死で読んでたのでした。
そして、「Nさん、理解しましたよ」と、すごい今更のことを得意げにメールするパターンです。そもそもこれは、外務省インターンに配られたハンドブック、本当は私さえ理解してれば、みんなは読まなくていいはずのものですからね。
 障害児教育の調査やまとめを現場に出てする時は、自分自身本気になって動いていますが。その他のお役所関連の書類ややりとりは、何となく言われたことだけやる、自分の名前が書かれてないメールはあんまり関係ない…のようだった意識が、ちょっと変わった気がします。

さあて金曜日です、今日1日お仕事したらお休みですよぉ、頑張りましょう!うそ、明日も午後だけミーティングがあるのであんまり休みじゃないです、今日はそれの準備ですぅ!ここ1カ月半くらいやってきた調査結果を、上の人たちに報告して提案を出すためまとめます。
posted by Yukari at 10:07| Comment(1) | 日記